SSブログ

ケビン・ガーネット コービーの兄貴分であり、嫌いになれなかったセルティック [その他]


このブログを読んでくださっている皆さんがケビン・ガーネットに持っているイメージはどんなイメージ?


試合中に独り言をぶつぶつ言っている人?あるいは、チャーリー・ビラヌエバを『ガン患者』と罵った口汚い人?
あるいは、コート上でなんでもこなすことができるオールラウンダー?


私がKGに持つイメージは『常に湧き出るマグマのように熱いゲームへの情熱をもったプレーヤ―』というもの。
一言では表しにくいけど。

(余談になるけど、コービーとよく似ていると言われるラッセル・ウエストブルック、私はウエストブルックはどちらかというとKGに似ていると思う。 常にエネルギーを放出させながらプレーしていると言う点で。 コービーはいつもは冷静で、時に感情やエネルギーが爆発するタイプ。まるで普段は静かだけど、たまに大噴火をする火山タイプ。 KGやウエストブルックはいつも噴火をしている火山で、常にマグマを放出している火山タイプ。 あくまで私の主観だけど。でも、この3人は同じゲームへの情熱、競争心を持っているのは間違いないと思う。 エネルギーの放出の仕方が違うだけで)



KGという人を初めて見て(雑誌でだけど)の感想は今でもはっきり覚えている。
『一体何頭身なの?この人』というもの(笑)


KGは昔は今よりもっと線が細くて、まるでトーテムポールのように思えた(失敬)。
それに大量の汗で黒光りする体。シャックを見ても怖そうとは感じなかったけど、KGを初めて見た時は『怖そう』とも思った。

そんな印象を持った人はKG以来だけ。異常なほどオーラがある人もこれまで2人しか見たことないけど(もちろんジョーダンとコービーの2人)。


プレーヤーとしてだけど、対戦相手として今まで見てきて、誤解を生むかもしれないけど、得点面でさほど怖いプレーヤーだと感じたことはなかった。
爆発力がさほどなく、40点ゲームを何試合もするような選手ではなかったからだと思う。それに今時のPFと違って3ポイントもあまり打たなかったし。
ミッドレンジからのジャンパーや、ターンアラウンドシュートは上手かったと思う。でも、さほど脅威ではなかった。得点面では。


ただしディフェンス面では別。リバウンド、ブロックショット、ルーズボールへの執念など・・・そちらの方がオフェンスよりも何倍も脅威に感じた。
それをまざまざと思い知らされたのが、思い出したくもない2008年のファイナル。レイカーズがボコボコにされたシリーズ。



KGがルーキーイヤーからミネソタにいたのは2007年までだけど、2007年にKGがトレードを志願しているとの情報があって、トレード先の候補に挙がっていたのがレイカーズだった。
当時の雑誌にはレイカーズの獲得候補はKGかジャーメイン・オニールと書かれていた。
インターネットがまだあまり発達していなかった時代で、雑誌が主な情報源だった。


正直、私の中でKGはレイカーズにほぼ確実に移籍すると思っていた。KGは当時のレイカーズにベストフィットだと思った。

理由は上記したけど、得点面ではそれほどだけど、リバウンドなどのディフェンスに優れていること、あとはパスも上手かったことなど。
このような理由から、実はKGはオフェンスのファーストオプションではなく、チームのセカンド・ベスト、つまりブルズ黄金期で言えば、スコティ・ピペンのような役割の方が合っていると思ったから。


レイカーズにはコービーがいる。オフェンスはコービー中心でやればいい。KGはミネソタの時のようにファーストオプションでなくていい。
オフェンスに力をそこまで注がなくていい分、ディフェンスに力を十分に注げるし、パスも上手いからオフェンスでも潤滑油のような役割も期待できる。

KGはレイカーズにベストフィットすると思ったし、何よりコービーとKGのコンビなんて最高!と思っていた。


ところが、KGが移籍したのはよりによってボストン。しかもレイ・アレンもそれに加わると言う始末。
2007年にレイカーズはプレーオフに行けたけど、ボストンはプレーオフにも行けていなかったし、レイカーズの方がマシなのに、なんでよりによってボストンなの?と思った。
これが正直な気持ち。



2007~08シーズンが始まって、ピアース・KG・アレン要するボストンはリーグ最高勝率でファイナルへ。
レイカーズもシーズン途中にパウをトレードで獲得し、MVPを獲得したコービーの活躍でファイナルへ。

KGを取れなかったレイカーズと、KGを獲得したボストンの対戦だなんて、何の因縁だろうって思った。


そしてそのファイナルだけど、結果は皆さんご存知の通り。
自慢じゃないけど、私のKGへの評価は当たっていた。


KGはオフェンスはピアースやアレンに任せ、自分はディフェンスにエナジーを注いでいた。まるで守護神。
KGのおかげで、パウは自分のやりたいことが全くと言っていいほどできず、“ソフト”と言われる有様。
ファイナルMVPはピアースだったけど、私はKGにやられたと思っていた。


ピアースがトロフィーを持って喜んでいる様子を見て、私は悔しくて腹が立ったけど、
不思議とKGが喜んでいるのを見ても頭には来なかった。
ボストンへ移籍して1年目での優勝で、“セルティック”という印象がまだ薄いからか。
それとも、プレーオフでチームを勝たせることができないとメディアに批判されまくって、苦労してきたKGを知っているからか。
どちらかは分からないけど。


レイカーズはその翌年優勝するし、その次のシーズンは2008年に敗れたボストン相手にリベンジを果たす。


2007年に私が妄想した、“KGがレイカーズに来ていたら”が実現していたら、また違った展開だったかもしれない。
ひょっとしたら2008年に優勝したのはレイカーズかもしれなくて、その後もNBAを支配できていたかもしれない。
でももしかしたら、KGはレイカーズにフィットしなかったかもしれない。


結局のところ“たられば”の話だけど。
KGはボストンへ行き、2008年はボストンが優勝して、2009・10年はレイカーズが優勝した。
その事実は変わらないし、“たられば”で考えてもキリがない。無駄なこと(苦笑)
それにKGがレイカーズに来ていたらほぼ確実にパウはレイカーズに移籍してこない。
そういう妄想が面白かったりするんだけど。



KGには感謝していることがある。
それはコービーに多大な影響を与えたこと、コービーのよき兄貴分でいてくれたこと。


高卒からNBA入りするにあたって、KGの成功がコービーに与えた影響は大きかった。
コービーが高卒でのNBA入りを決めた際の理由の一つに、1年先輩のKGがNBAで十分に通用したということがあったと言うのを聞いたことがある。
KGの成功がなければ、コービーは大学に行ってからNBA入りをしていたことだろう。


コービーの兄貴分でいてくれたと言う部分だけど、コービーにとって初めてのオールスターとなった1998年、コービーはすごく緊張していたそうだけど、その際にKGがコービーに話しかけて緊張をほぐしていたし、ゲームが始まってコービーのダンクをアシストし、プレーしやすくしてあげたのもKGだった。


実はKGは自分がルーキーで開幕戦を迎える際、尋常じゃないくらい緊張していたそうだから、コービーの緊張した様子も分かっていたし、助けになろうと思っていたのだと思う。KGの人間性が分かる温かいエピソードだと思う。


他にも今年2人が引退するまで、コート上で2人で話をしている場面は何度も見た。
トラッシュトークで有名なKGだけど、コービーに対しては挑発するようにトラッシュトークをしている風な雰囲気はまるでなく、にこやかに世間話をしているような雰囲気だったのが印象的だった。だからKGにとってもコービーは特別な存在で、弟のように思ってくれているのかな?と思った。

そのほかにもオールスターで出会うたびに仲よさそうに話をしているなど、コービーとKGの関係性の良さが分かる場面は多かった。



今回、KGが引退することになって、私の中でいろいろと思うことがあったから、今回のような記事を書いた。
ティム・ダンカンが引退を発表した時もいろいろと思うことがあったけど、記事に書くようなエピソードが思いつかなくて書けなかった(笑)


コービーやダンカン、KGのように“今まで当たり前のようにそこにいた人”がいなくなると言うのはやはり淋しい。
時代の移り変わりをまざまざと感じさせられる。でも、私たちファンはそれを受け入れていかなければならないのだと思う。


5年後、コービーとダンカンとKGが殿堂入りの式典でスピーチをするのが今から楽しみ。この3人の殿堂入りは確実だろう。殺人でも起こさない限り(笑)


どんなふうにスピーチするのだろう?コービーは引退試合後のコート上でのスピーチの時のように、笑顔でにこやかに話しそう。時折ジョークを交えながら。

ダンカンはいつも通り、表情変えずに淡々と話しそう(笑)KGは感情的になって泣くかもしれないな。

本当に2021年の殿堂入り式典が楽しみ。
現役時代にしのぎを削った偉大な3人が同時に殿堂入りするというストーリーも美しい。


KG、21年間お疲れ様でした。これからの活躍も期待しています。
本当にありがとう。


↓よければブログランキングへクリックお願いします(^^)

人気ブログランキングへ

nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。