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64試合目 ウォリアーズ戦【チーム全体の頑張りで大金星!】 [試合感想]


ゴールデンステイト戦の感想です。

この試合では肩を痛めていたコービー、膝をケガしていたクラークソンが揃って出場しました。ルーは欠場でした。


この試合は今のところ今季ベストゲームだったと言っていいと思いますが、試合の内容については簡単に書きます。今日に限って言えば、“どんなプレーがあったか”ではなく、“どのようにプレーしたか”の方がずっと重要でした。


1Qはほとんど互角でした。序盤から中盤はゴールデンステイトがやや先手を取りますが、中盤以降、レイカーズはオフェンスリバウンドを頑張り、セカンドチャンスでクラークソンが3ポイントを決めたり、バスがセカンドチャンスでダンクを決めるなど、逆転に成功します。

ゴールデンステイトは序盤は良いパス回しからインサイドでレイアップを決めるなど、得点していましたが、外からのシュートが全くと言っていいほど入りませんでした。ゴールデンステイトは1Qだけで3ポイントを10本放ちましたが、決めたのはティップオフ直後にカリーが決めた1本だけで、それ以降は1本も入りませんでした。
レイカーズは1点リードで1Qを終えます。


2Qはレイカーズのオフェンスが爆発します。ウェルタス→バスのコンビでバスがインサイドでシュートを決めたり、コービーがフェイダウェイ、さらにラッセルが3本連続で3ポイントを決め、徐々にリードを広げます。

ゴールデンステイトもリビングストンを中心に得点しますが、レイカーズのオフェンスはその後も止まりません。
トランジションでラッセル→ウェルタス→バスと素晴しいパス回しがあり、バスがダンクを決めると、コービーがターンアラウンドジャンパー、さらにドライブしてファウルをもらい、FTを2本とも決めます。
さらにゴール下にカットインしたクラークソンにランドルがいいパスを出し、クラークソンが得点すると、極めつけはクラークソンの3ポイントプレー、ランドルのレイアップ、ラッセルとランドルのピック&ロールで、ボールを受けたランドルがレイアップ、さらにゴールデンステイトのTOからラッセルが余裕でレイアップを決め、この時点で12点リードとします。

その後、コービーのFTやクラークソンのスティールからのダンクで得点し、前半を11点リードで終えます。

レイカーズの前半のFG%は42.6%とそこまで良くなかったのですが、TOをわずか1個しかしませんでした。さらにゴールデンステイトは前半だけでTOを11個していて、レイカーズはそこから16点を奪いました。これは大きかったです。


3Qもクラークソンがショットクロックギリギリで3ポイントを決めたり、コービーが空いたスペースにカットインし、パスを受けてレイアップを決めるなど、いい流れで得点します。

ですが、クレイのジャンパーと3ポイント、ボーガットのフックシュートで少し差を詰められると、バイロンがすかさずタイムアウトを取ります。良いタイムアウトのタイミングだったと思います。

その後はお互い交互に得点する時間が続きます。レイカーズはクラークソンの3ポイントや、トランジションでコービーがランドルに素晴しいパスを出し、ランドルがダンクでフィニッシュするなど、良い感じでした。3Qの後半はヤングが3ポイントアテンプトのファウルを得てFTをすべて決めたり、ジャンパーを決めるなど、活躍します。

ゴールデンステイトも得点はしますが、ほとんどがゴール下でのシュートやダンクでの得点でした。なので、レイカーズは3ポイントを決めていた分、差を広げることに成功していました。終盤にバーンズの連続得点とバルボーサのブザービーターで差を縮められますが、レイカーズ11点のリードで3Qを終えます。


4Qは序盤にヤングが連続で3ポイントを決めて、16点リードとすると、ウェルタスもシュートを決めて18点リードとします。その間ゴールデンステイトはバレジャオのジャンパーのみの得点でした。

その後、ゴールデンステイトはベンチで4Qの初めから休んでいたカリーやクレイが出てきて、その2人が連続でレイアップを決めて追い上げようとしますが、レイカーズもウェルタスのレイアップや、バスのジャンパーで得点すると、極めつけにトランジションでウェルタスからナンスJrのアリウープダンクまで飛び出します。
さらにドリブルを終えたクラークソンがパスの出しどころがなく、相手ディフェンスに囲まれて、どうしようもなくなったときに、クラークソンはボールをこぼし(故意に落とした?)そのボールを取ってドライブをすると、ゴールデンステイトの選手たちはクラークソンがダブルドリブルをしたと思い込み、足が止まり、誰もディフェンスに来ていなかったので、そのままダンクを決めます。

ダブルドリブルのコールがなかったことに腹を立てたゴールデンステイトのスティーブ・カーHCは、レフェリーに猛抗議しますが、逆にテクニカルファウルを取られてしまいます。それで得たFTをウェルタスがしっかり決めると、その後、ゴールデンステイトはカリーやクレイをベンチに下げ、事実上の白旗宣言を出します。
その後もレイカーズはしっかり得点を重ね、昨季王者で、今季まだ5敗しかしていないゴールデンステイト相手に17点差で勝つという大アップセットを成し遂げました。


今日はオフェンスもディフェンスも良くやりましたが、まず素晴しかったのはディフェンスです。
いつものソフトなディフェンスはどこへやら、今日は試合開始直後から試合が終わるまで、相手にプレッシャーをかけ、フリーにさせずに良いディフェンスを貫きました。

まず、ボールマンにかけるプレッシャーが激しかったので、相手がパスしようとしたところでボールをはじき、スティールするなどのシーンが見られました。
印象的だったのが、2Q終盤のカリーに対してのコービーのディフェンスで、カリーにピッタリ張り付き、抜かれないようにしていて、カリーがシュートを打つ最後の最後までプレッシャーをかけ続けました。結果的にそのプレーはファウルになってしまったのですが、37歳のコービーがカリー相手にプレッシャーを与え続ける様子は、今日のレイカーズのディフェンスの姿勢を象徴しているかのようでした(下に張り付けたハイライト動画の2:44頃~)

さらに、ゴールデンステイトはスクリーンを1重2重にかけて、シューターであるカリーやトンプソンをフリーにしてシュートを打たせようとしますが、クラークソンやラッセル、ウェルタスができるだけスクリーンに引っかからないようにしていたし、さらにスクリーンに引っかかった場合はオールスイッチでマークマンを交代し、カリーやクレイを少しもフリーにしないディフェンスを見せていました。これは本当に素晴らしかったです。

いつものレイカーズのディフェンスなら、スイッチするかどうかを悩んだり、コミュニケーションミスで相手をフリーにしてしまうシーンがよく見られましたし、前の試合のアトランタ戦でも見られました。
ところが、今日はしっかりマークマンをスイッチすることができていて、ミスが見当たりませんでした。1試合でこの進歩は何が起こったのでしょうか?(笑)

さらにトランジションディフェンスも素晴しく、4Q終盤に大差がついているにもかかわらず、ゴールデンステイトのファストブレイクに3人が急いで戻り、相手のパスをカットするというシーンがありました。素晴しいです。


ゴールデンステイトは今日20個のTOをしていますが、これはレイカーズの意外にもアグレッシブなディフェンスに面食らったのと、少なからず油断があったのではないでしょうか。勝率NBA1位のチームと、下から2番目のチームの対戦なので、そういう試合は自分では思ってなくとも、無意識のうちに油断をしてしまうものだそうです。以前@MayLAL24さんが仰っていました。
私はバスケットボールというスポーツは比較的実力差がそのまま試合に反映されやすいスポーツだと思っていますが、下位チームが上位チームにアップセットを起こすことがたまにあるのは、やはり無意識に油断してしまうことがあるからだと思います。レイカーズも昔強かった時に、当時弱小だったシャーロット・ボブキャッツ(現在のホーネッツ)によく負けていました。
こういう無意識の油断、気の緩みがTOという形になって現れたのではないでしょうか。さらにカリーとクレイのシュートが信じられないほど絶不調だったのもレイカーズからすると幸運でした。


続いてオフェンス面ですが、ここ最近取り入れた新しいオフェンスセットを今日はあまり使っていなかったと思います。それでも、基本的にボール回し、スペーシングがよかったです。

新しいオフェンスセットを使わなかったのは、コービーが今日プレーしていて、コービーがいるときは別のセットを主に使うという方針なのかもしれません。最近ほとんど見られなかった“エルボー”のセットも今日は見られました。
さらに、試合後のインタビューでラッセルが言っていましたが、今日はゲームのテンポをあげてプレーしていたようで、比較的スローなモーションウィークは今日は適していなかったのかもしれません。いずれにせよ、モーションウィークを使わなくてもスペーシングも選手の動きも良かったので、特に影響は感じられませんでした。


個人のことも少し織り交ぜて書きますが、今日はウェルタスのおかげで勝ったと言っていいほど、いいプレーをしていました。トランジションでは周りをよく見ていて、後ろから走ってくる選手にもパスを出せるし、ナンスJrにアリウープパスを出すなど、本当に視野が広いです。

また、ハーフコートオフェンスで、ウェルタスとバスのピック&ロールは単純なプレーなのですが、ウェルタスのパスを出すタイミング、場所が素晴しいので、バスが1番持ち味を発揮できるゴール下での得点に何度も繋げていました。単純ですが、すごく効果的でした。
さらに、ウェルタスはローポストでポジションを取ったコービーに対して良いエントリーパスを入れ、ボールをもらったコービーがゴールの近くからターンしてシュートを打って決めるというプレーがありました(下に張り付けたハイライト動画の2:15頃~)。私は思わず、『そうそう、コービーをそういう風に使って欲しかったんだよ!』と感心しました。ハーフコートのオフェンスもウェルタスはうまく組み立てていました。


故障明けのクラークソンですが、良くプレーしました。3ポイントが確率良く決まったのと、ゴール下にカットインして、パスをもらっての得点、ディフェンスで頑張り、スティールからの得点など、良かったです。

ラッセルですが、2Qの3連続3ポイントなど、前半だけで17点と頑張りました。後半トーンダウンした形ですが、チームのオフェンスの流れも良かったし、無理に自分で攻めず、チーム全体のことを考えてプレーしていたと思います。

ランドルですが、今日はラッセルからのパスを受けてゴール下でレイアップを決めたり、コービーのパスを受けてダンクを決めるなど、1オン1ではなく、オフェンスの流れの中でボールをもらってシュートを決める機会が多かったです。前回のアトランタ戦はやや1オン1に頼りがちで、上手くシュートが打てなくてミスもありましたが、今日はそんなこともなく、賢くプレーできていたと思います。

ヤングについてですが、前回のアトランタ戦の感想で、私は『準備ができていない』と批判気味に書きましたが、今日はそんなことなく、いい場面で得点しました。特に4Q序盤の連続3ポイントはレイカーズを一気に有利な立場に持っていった重要なシュートでした。ヤングに謝りたいです。m(__)m

ウェルタスについてもう少しですが、明らかに今日の試合のMVPです。
ハーフコートオフェンスはスティーブナッシュ、トランジションオフェンスはジェイソン・キッドに見えるほどでした。今日に限れば言い過ぎではないです。


最後にコービーについてです。
久しぶりのホームの試合に出場しました。シュートは4/14と一見悪いですが、オフェンスが崩れ、ショットクロックギリギリで仕方なくハーフコートより遠いところから打ったもの、Q終了間際にいきなりボールを渡されて無理やりシュートを打ったもの、さらにドライブからのシュートで明らかにファウルなのにコールされないものが含まれているので、数字ほど悪くはない印象です。それを抜いても3ポイントは入りませんでしたが。

ただ、2ポイントは確率が良いです。上記したウェルタスからのパスを受けてのシュートや、ポストアップからのフェイダウェイなど、コービーのタイミングで打ったシュートは入ります。なので、今後は出来るだけゴールの近くからシュートを打たせてあげたいです。
肩は痛いけど、残り試合に出来るだけプレーをするとのことです。

ラッセルが試合後にコービーについて下のようなことを言っています。






これを見ると、プレーだけでなく、コービーがチームにあらゆる面で貢献していることが分かります。ランドルも似たようなことを言っていました。
このようなコービーの教えは今の若手にとって必ず財産になると思います。

今日のコービーのハイライトです。カリーと一緒になっていますが、上記した通りコービーのカリーに対してのディフェンスのシーンも映っているので、それも見ていただきたいところです。



今日の試合は数字をみるとクラークソンとラッセルがオフェンスを引っ張ったように見えますが、決してそんなことはなく(もちろんその2人の活躍は良かったです)、7人が2ケタ得点、さらに全員でディフェンスを頑張ったことを考えると、チームみんなで勝ちとった勝利です。まさに今季最高の勝利だったと思います。

今日は以上です。

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