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コービー不振の原因、チームオフェンスの問題とは何か 私的考察 [その他]

今回は前回の記事で書きました、

“レイカーズオフェンスの問題点”

について書きたいと思います。


レイカーズが勝てない原因として主となっているものは

間違いなくディフェンスです。


ですが、私はオフェンスも内容が良くないと思っています。

100点以上取っているから、数字的には問題ないように見えるかもですが、

そうではないです。


そしてコービーがシュートに相当苦しんでいることも

かなり気になっています。



私はコービーの不振の原因が何なのかという点を調べようと思い、

とあるサイトのコメント欄を見ていると(日本のサイトではないです)

的を得たようなコメントを見つけました。


英語で書かれていたのですが、要約すると、


『すべてはバイロンによるノン・オフェンスシステム(オフェンスシステムがない) が原因。オフェンスは混乱し、ケミストリーもない。すべてアイソレーション。 みんな戸惑っている。ラッセルはまだ成長途中。彼らはPGなしでプレーしているようなもの。 ちゃんとしたPGなしでは、“オフザボール・コービー”は機能しない』

というものでした。


このコメントは本当に的を得ていて、このことだけを書いたら

この記事は他に何も書かなくて良いくらいです(笑)


ですがそれだとせっかく書く意味がないので、詳しく書いていこうと思います。

まるで評論家のように(苦笑)


デンバー戦の4Qは、御覧になった方は分かると思いますが、

ほとんどボールを保持していたのはルークラークソンでした。

正確に言えば、ほとんどルーでしたね。


一緒に出ていたメンバーは、ルーのほかクラークソン、コービー、ランドル、

ブラックです。


4Q、コービーとランドルのシュートを打つ回数が少ないどころか、存在感すらなかったと

思いませんでしたか?


そして、せっかくの勝負どころの4Q終盤、レイカーズはなかなかスコアができません。


この理由は明確で、上記のコメント通り、

『オフェンスシステムがないから』です。

すべて行き当たりばったりのオフェンスで、すべてはガードの選手の判断次第です。


その影響をモロに受けたのがこの試合で言うとランドルとコービーで、

コービーに至っては開幕からずっと影響を受けています。


ルーはプレースタイルは完全にSGだし、クラークソンはPGもできるけど、

タイプはSGで、PGのようなゲームメイクはできないです。


そうなると、『誰にシュートを打たせたいのか』という

明確なオフェンスの意図がなく、すべて行き当たりばったり、 その場しのぎのオフェンスです。


ボールムーブがなく、相手のディフェンスを崩すことができません。

ボールを持った人の、1オン1、この試合で言うと、ルーとクラークソンの

1オン1だけということになります。

この試合、クラークソンは絶好調で、ルーはこんなことあるのか?というくらい

FTを得たので何とか接戦になりました。


ガードだけがボールをコントロールしているので、フォワードでプレーしている人は

シュートを打つ機会すらないです。

その裏付けとして、コービーとランドルは存在感がなかったし、

ヤングもシュートアテンプトはたったの3本です。

宝の持ちくされです。

打つべき人がシュートを打てないなんて、オフェンスとして最低ですよね。


コービーに関して言うと、開幕からずっとシュートに苦しんでいるのは

皆さんご存知だと思います。


ですが、2ポイントの確率を見ると、開幕4試合全体で13/28、約5割近い数字なんです。

全然悪くない数字です。

完全に足を引っ張っているのは3ポイントです。


コービーが3ポイントを打つ機会のレイカーズのオフェンスに目を向けると、

コービーはまず、コーナーの3ポイントラインの外で待機をしていて、

大体ボールをもらうのがショットクロック残り8秒あたりのことが多いです。

ボールをもらう位置は45度のあたりの3ポイントラインの外。

ペイント付近にはランドルと、ヒバートがいます。


コービーはどのような選択をしないといけないかは明らかで、3ポイントを打つしかないです。

インサイドは人でいっぱいでドライブするスペースはないし、

ポストプレーに行く時間もない。

打つしかないです。


たまに『コービーは3ポイントを打つな』という人がいますが、

その状況で打たないでどうしろというのか?

ショットクロックバイオレーションをしてしまうか、他の人にパスをして

明らかに無理なシュートを打たせるのでしょうか?


第一、ショットクロック残り8秒ほどの段階で3ポイントラインよりも外にいる コービーにボールを渡す時点でそのオフェンスはバッドオフェンスです。

とりあえずボールを回していて、決めどころが見つからないから

時間がなくなって、最終的にコービーに頼り切っているだけです。

私は個人的にこれを『コービーにボールを捨てている』と呼んでいます。


コービーにシュートを打たせたいという『意図』があるオフェンスなら、

ボールをフロントコートに運んだら即コービーにボールを渡したら良いだけです。

しかも、3ポイントラインの外でなく、ミッドポストでです。


そういったオフェンスの意図がないから、コービーが最後に3ポイントを

打たないといけない状況になります。

ショットクロックが少なくなって、相手ディフェンダーもコービーが打つと分かっているから、

プレッシャーも強くなります。よって、確率は下がります。

それはコービーのタイミングでシュートを打っていないから、入らないです。


逆に、2ポイントはコービーのタイミングで打てているから、

入ります。


このことから言えるのは、コービーはシュートの“確率”に悩んでいるのではなく、

【シュートを打つタイミング】に悩んでいるのです。



この問題を解決するには、『オフェンスシステムを構築』するか、

『コービーをSGに戻す』かです。おそらく、前者の方が効果的だと思います。


他にも、『ゲームメイクのできるPGにゲームメイクさせる』というのがありますが、

冒頭で書いたようにラッセルは成長段階、ルーとクラークソンはSGタイプですので、

あまりゲームメイクに期待はできません。


ウェルタスが経験がある分、良いゲームメイクをする可能性はありますが、

バイロンが勝負どころで使わないでしょう。


そうなると、『意図を持ったオフェンスシステム』を作るしかないです。

例えばですが、トライアングルオフェンスはゲームメイクのできるPGを必要としない

システムでした。


別にトライアングルオフェンスをしろとは思いませんが、必要なのは

“誰に、どのスポットでシュートを打たせるのか”というような

意図を持ったオフェンスをすることです。


ガードばかりがボールを持つ、意図のないオフェンスはやめてほしいです。

勝負所になってコービーですらシュートを打てないオフェンスなんて、

意味がないです。


次にコービーをSGに戻すことですが、コービーがボールをコントロールした方が、

オフェンスに展開が見られます。というのも、コービーがポストでプレーすると、

未だに相手ディフェンスはダブルチームに来ます。


そこからパスをさばき、ノーマークの人がシュートを打つというのが理想です。

入らなかったとしてもオフェンスとしての形は良いです。


デンバー戦で前半に1回、4Qにも1回、コービーがミッドポストでプレーしていて、

ゴール下へカットしてきたプレーヤーにパスを出して、オフェンスの形が良かったときがありました。

他にも、4Qにコービーがドリブルをして、コーナーにいるルーへ良いパスを出し、

空いたスペースに切り込んでルーがレイアップを決めるというプレーがありました。


シュートの確率ばかり気にされるから目立ちませんが、コービーはデンバー戦に5つの

アシストをしています。これはガードのクラークソンとルーのアシストの数を足したよりも

多いです。


あまりボールをもつ機会がないはずなのに、コービーのアシストが多いということは

それだけコービーがオフェンスをクリエイトしているということです。

逆に、外でボールを回しているだけなので、ルーやクラークソンのアシストは増えないです。


2012~13シーズンもそのようなことがあって、1月の真ん中あたりまではナッシュが

ゲームメイクしていたのですが、それまでのチームの勝率は5割を切っていて、

1月の真ん中以降、コービーがPGの役割をし始めてからレイカーズのオフェンスは見違えたように

良くなり、最終的にプレーオフに行くことができました。


よって、コービーがボールを持ち、オフェンスをクリエイトすることで

オフェンスの流れが良くなる可能性があります。


ただし、これには『コービーの役割増加』というリスクが付きます。

それはコービーも、バイロンも望んでないことです。


以前にも紹介しましたが、バイロンは『コービーが試合を支配することは若手のためにならない』

と発言していて、若手の成長を望むバイロンの意思にそぐわないです。

よって、コービーがゲームメイクをするようになる確率は低いです。


そうならないのだったら、前述したとおりオフェンスのシステムを作るしかないです。

それはバイロンを含めたコーチ陣の仕事です。


自由にやらせるのも若手の成長のための1つの方法かもしれませんが、

セットオフェンスの中で、自分の役割を見つけさせるというのももう1つの

方法だと思います。


逆に言えば私はそちらの方が重要だと思っていて、自由にやっていて勝てるようになるほど

甘い世界ではないです。

自由にやっていてチームを勝利に導けるプレーヤーなんて、

NBAの中でもほんの一握りです。



私はレイカーズのディフェンスもですが、今のオフェンスには本当に不満で、

ああしてほしい、こうしてほしいという思いがあって今回この記事を書きました。


別に私なんかがこんなことを書いてレイカーズのオフェンスが改善するわけないのですが、

今の状況は見ていて苦痛です。


本当に、早く改善してほしいと心から望みます。

今回は以上です。



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コメント 2

Fish24

こんにちは。

コービーはベースラインかハイポストからペイント方向にボールを持たせてあげると、マンバアイソからのショットは高確率で決まりますし、そもそも相手Dがダブルチームに近いくらいに周りがオープンになるんですよね。
そうすることで初めてコービーのスリーが生きてくるはずなんです。
DEN戦のリバースレイアップのシーンなんかはまさにマンバで、時には見方活かせるプレイです。
コービー以外にもランドル、ヒバートにクラークソンは、ポストアップ要求させていいと思うんですけどね。
コービー以外もスリー乱発が目立っていますし、オフェンスのテンポも一本調子、ペリメーター入ってからのムーヴも行き当たりばったり、本当にシステムがないのでしょう。

若手育成なんて言ってますが、コービーがゲームメイクするのがそのまま若手の成長を阻害するなんてことはないと思ってます。引退後にどうなるかはオフシーズン次第でしょうし。
コービーに負荷がかかるので出来るだけしたくないのはわかりますが、結局ショットクロックのない状況でコービーにタフショットを要求するのは、HCがマイクブラウンになってからのOFと代わりなく、本末転倒です。
もっと個人の役割を確立しないと、いくら選手がよくても数字が残りませんよね。

ただそれよりも、ディフェンスがピックすれば点の入る、オフェンス云々ではない程に酷いレベルなのでちょっと勘弁してほしいです。。
正直0-82なんてことすらあり得そうで洒落にならないです。

BKNに負けたら流石にスタッフ代わりますかね・・・?代わったところで改善されるとは思えませんが、せめて選手起用だけでも意図のある起用をお願いしたい。。
ネガティブなことばかりですが、クラークソンとランドルが躍動しているポジティブな部分もあります、まだまだ諦めきれません!
by Fish24 (2015-11-07 02:08) 

ひで@ダンク&ラキの飼い主

>> Fish24さん

コメントありがとうございます。

コービーは3ポイントシューターではないですよね。この役割、オフェンスシステムのままなら、宝の持ちくされです。何より、見ていて面白くないですよね。

ブルックリンには勝ちましたね。ですが、仮にブルックリンにも負けていて、このロード5連戦が全敗だったとしても、スタッフ(HC)は変わらないと思います。もしですが、HCが変わるとしたら、バイロンにもお金を払わないといけないし、新しいHCにもお金を払う必要があるので、正直お金の無駄遣いになりますよね。勝つためのシーズンではないので、負けまくったくらいでは変わらないと思います。変わるならシーズン終了後だと思います。
by ひで@ダンク&ラキの飼い主 (2015-11-08 21:14) 

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